istgt.confの設定とistgtデーモンの起動
Portsからでもtarballからでもインストールを実行すると、
デフォルトで/usr/local/etc/istgtの中にサンプル定義ファイルが
作成されますのでこれをコピーして起動用の設定を作成します。
# cd /usr/local/etc/istgt
# cp auth.conf.sample auth.conf
# cp istgt.conf.sample istgt.conf
# cp istgtcontrol.conf.sample istgtcontrol.conf
最低修正が必要な場所は以下の3箇所です。
[PortalGroup1] のサーバIPアドレス
[InitiatorGroup1] のイニシエータ名とネットマスク
[LogicalUnit1] のLUN0に割り当てる領域とサイズ
[PortalGroup1]
Portal DA1 192.168.2.36:3260
↑192.168.2.36を利用するサーバのIPアドレスに変更します。
3260は標準のiSCSIポート番号なので通常は変更する必要はありません。
[InitiatorGroup1]
InitiatorName "iqn.1991-05.com.microsoft:saturn"
Netmask 192.168.2.0/24
↑接続を許可するイニシエータ名とIPアドレスまたはCIDR表記に変更します。
任意の名前やIPを許可するには特殊ワード ALL を指定します。
[LogicalUnit1]
LUN0 Storage /tank/iscsi/istgt-disk1 10GB
↑サンプルではファイル形式(/tank/iscsi/istgt-disk1)で
10GBを割り当てるようになっています。
環境に合わせてパスを変更し、ディスクの容量を指定します。
単位はMBやTBで指定することも可能です。
デバイスファイル(/dev/ad1, /dev/zvol/tank/volなど)を指定する場合は
サイズにAutoを指定できます。
設定できたら起動スクリプトを使ってデーモンを起動します。
# /usr/local/etc/rc.d/istgt forcestart
初期化ルーチンのエラーは標準エラー出力に出されますが、
それ以降のエラーはsyslogに書き込むので/var/log/messagesも確認します。
正しく動くようになったら /etc/rc.conf に
istgt_enable="YES"
を加えてサーバ起動時にデーモンも自動起動するように設定します。
LUNに対するアクセス制限は以下のように適用されます。
IG(イニシエータグループ)で指定したイニシエータが
ネットマスクで許可されたIPアドレスから、
PG(ポータルグループ)で指定したネットワークポータル(IP/ポート番号)を通して、
LU(iSCSI LUN)にアクセスした場合に許可されます。
イニシエータ名とIPアドレスの両方もしくはいずれかの設定により
許可するべき範囲を設定できるようになっています。
現時点では最低1個のアクセス許可を設定しないと起動しません。
※LUというのは元々LUN0しか想定していない時代の名残で、
本来ならLUではなくLUGになるべきかもしれません。
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